薬屋のひとりごとに登場する「鳳仙」は主人公・猫猫の母親。
猫猫を生んでから姿をくらましていましたが、実は梅毒という感染病に侵され、鼻も欠けている状態でした。
一方、猫猫との勝負に負けた羅漢は、17年の時を経て、鳳仙が生きてることを知り、身請けを決めるのでした。
また羅漢に身請けされた後、鳳仙はいつ死亡したのか…。
この記事は、薬屋のひとりごと【鳳仙】に関する内容をさらにくわしく解説していきます。
ネタバレとなりますのでご注意ください。
薬屋のひとりごとの鳳仙とは?梅毒に感染する前は妓女だった
鳳仙は緑青館で働く妓女で、囲碁や将棋が得意な女性です。(とくに囲碁がつよい)
自身の母親も妓女であったことから、幼いころからずっと花街で育ちました。
一方、容姿に優れていましたが、男性に媚びることはありませんでした。
薬屋のひとりごと|鳳仙と羅漢の出会い(梅毒感染前)
羅漢(猫猫の父)と鳳仙との出会いについても確認しておきましょう。(約17年前)
羅漢は将棋がつよく、負けなしで有名でした。
緑青館に将棋の得意な妓女がいると知り、羅漢は勝負をしに行きます。
妓女だと高を括り、油断していたこともありますが、羅漢は妓女にあっさり負けてしまいました。
そこで初めて、他人の顔に興味をもち、その妓女は判別できるようになったのです。
そしてその相手が「鳳仙」であり、猫猫の母親です。
一方、鳳仙には羅漢とは別に身請けの話が来ていましたが、鳳仙も羅漢が好きだったのです。
だから羅漢に勝負を持ちかけ、その勝敗が曖昧なまま、羅漢と鳳仙は一夜をともに過ごしました。
その後、子供(後の猫猫)を妊娠してしまい、鳳仙にきていた身請け話が破談となってしまいます。
対して羅漢の方は、薬師としての羅門が宮廷で失脚したことを受け、父親から地方を遊説しろと命令を受けます。
羅漢は半年くらいで都に戻れると思っていましたが、帰ってこれたのは3年後。
その間に鳳仙は羅漢とのあいだにできた子供(後の猫猫)を生みます。
音信不通になった羅漢を恨み、さらに病にも侵された鳳仙は、羅漢の前から姿を消したのでした。
鳳仙の行方が分からない羅漢でしたが、そのとき、緑青館で遊んでいる小さな猫猫を発見しました。
猫猫の顔は鳳仙にそっくりだったので、他人の顔が分からない羅漢でも、猫猫の顔は認識できたのでした。
薬屋のひとりごと|鳳仙が感染した梅毒とは?鼻が欠ける原因
梅毒とは、性行為感染症のひとつ。
梅毒トレポネーマという病原体により発症する病気です。
感染後、約1週間から13週間で発症し、症状の段階は以下のとおり。
梅毒の症状段階(5段階)
- 第1期
- 第2期
- 潜伏期
- 第3期
- 第4期
症状の進行速度は年単位とゆっくりで、第4期まで進むのに10年~30年かかるそうです。
第1〜第2期に発疹や膿、リンパ節の腫れなどの症状が見られます。
第3期になるとゴムのような腫瘍いわゆる「ゴム腫」が身体中にできます。
このゴム腫は、筋肉や臓器、骨の組織まで破壊してしまい、ゴム腫が崩れると細胞が壊死し瘢痕(はんこん)となります。
そのため、鼻部にゴム腫が出来て症状が進行するとそこが陥没した状態になります。
つまり鳳仙の鼻が欠けていたのは、この第3期による「ゴム腫」が原因だったのです。
ちなみに第4期まで進行すると心臓や脳、神経系などに重い障害が出現し死んでしまう病気です。
薬屋のひとりごと|鳳仙が梅毒に感染した理由
鳳仙は妊娠・出産したことで妓女としての価値がなくなり、身請け話が破談となったことで緑青館で働くことはできなくなっていました。
価値がなくなった妓女は己の身を売ることしか収入を得る方法はありませんでした。
鳳仙は夜鷹(売春)をして客をとるしか、生きる道はなかったのです。
花街では性病(梅毒)をもつ人間も多かったことでしょう。
その状況で不特定多数の男性と性行為をしたことにより、鳳仙は梅毒に感染してしまったと推測できます。
一方、物語のなかでは、早期発見できれば梅毒を治療できるとされており、鳳仙にもそのチャンスがあったはず。
しかし運命は残酷で、羅門(猫猫の養父・薬師)が後宮から追放された後に緑青館を訪れていますが、鳳仙の症状を伝えられなかったため、適切な治療を受けることはできませんでした。
薬屋のひとりごと|羅漢は鳳仙が生きていることを知り身請けした
羅漢は実の娘、猫猫と勝負(賭け)して負けてしまい、緑青館の妓女を1人身請けすることに。
はじめは馴染みの梅梅を選ぼうとしましたが、梅梅に、鳳仙が生きていることを匂わされます。
新OP見ると壬猫より、ついこっちに気持ち持ってかれる…
— ちふゆ (@22_chifuyu) January 9, 2024
好きだよ……羅漢と鳳仙と梅梅姐ちゃん😭😭😭 pic.twitter.com/9Ls9faA3SH
彼女の部屋に行くと、そこではじめて鳳仙が生きていることを知ります。
そこには、病気(梅毒)になった鳳仙が隔離されていたのでした。
鳳仙はすでに梅毒の末期症状を起こしておりボロボロの状態でしたが、羅漢はそれでも鳳仙を身請けすることを涙ながらに決めたのでした。
薬屋のひとりごと8巻、この鳳仙、壇蜜にしか見えない!!
— にゃん太 (@reset_blue) May 25, 2021
羅漢、切ないな。
すれ違わずに結ばれていたら、どれだけ幸せだったんだろう。 pic.twitter.com/jXUYJjw862
ちなみに羅漢に身請けされなかった梅梅はその後「棋聖」という人物に身請けされたのでした。
とにもかくにも、羅漢と鳳仙、愛し合っていた2人がようやく一緒になれましたね。
薬屋のひとりごと|鳳仙は羅漢に身請けされた後、翌年春に死亡
羅漢に身請けされ他鳳仙は、、正妻として迎え入れられ、祝いとして七日七晩宴を開いたのでした。
その後、鳳仙と羅漢は以前のように囲碁を打ち、穏やかに過ごします。
羅漢は鳳仙との棋譜を本にして出版・販売するほどで、とても幸せそうでした。
鳳仙を身請けできて本当によかったですね~(笑)
そして身請けされた翌年の春、鳳仙は亡くなってしまいますが、最期に愛する羅漢と暮らせて幸せだったと思います。
薬屋のひとりごと鳳仙まとめ!梅毒や鼻の原因は?羅漢に身請けされた後いつ死亡?
- 鳳仙は緑青館で働く妓女で、囲碁や将棋が得意(猫猫の母親)
- 容姿に優れていたが、男性に媚びない誇り高い女性
- 鳳仙には羅漢とは別に身請けの話があったが、羅漢と一夜をともに過ごしてしまう
- 羅漢とはすれ違いのまま猫猫を生み、姿をくらます
- 梅毒とは、性行為感染症のひとつ
- 鳳仙の鼻が欠けていたのは鼻部にゴム腫が出来て梅毒の症状が進行していたから
- 鳳仙は妊娠・出産したことで妓女としての価値が下がり、夜鷹(売春)をして客をとるしか、生きる道がなかったため、梅毒に感染したと考えられる
- 羅漢は17年越しに鳳仙が生きていることを知り、身請けを決めた
- 身請けされた鳳仙は、羅漢と囲碁を打ち、穏やかに過ごす
- 身請けされた翌年の春に鳳仙は亡くなった
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