スキンケア方法

化粧品の防腐剤一覧★特徴や基準(注意点)まるわかり

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防腐剤とは、細菌やカビの増殖、腐敗を防いで化粧品を腐らせないようにする成分のこと。

今回は化粧品によく使われる防腐剤や、防腐剤以外でも防腐効果を有する成分を一覧表にまとめました。

配合の目的や特徴を知って、化粧品を買うときの参考にしてください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

化粧品によく使用される防腐剤

化粧品によく使われる防腐剤はこちら 🙂

防腐剤名 特徴など
サリチル酸

サリチル酸Na(サリチル酸塩)

化学合成によって得られる成分であるが、自然界にも広く存在している

殺菌防腐作用の他、角質を溶かす作用もある

pHによって防腐力が変化するのが特徴

オーガニック化粧品に使用できるとされているため、ナチュラル系によく使用される

安息香酸

安息香酸Na(安息香酸塩)

安息香酸は香料として用いられる安息香(ベンゾイン)という天然樹脂の中に存在する成分

多くの場合は、水に溶解しやすい安息香酸Naとして使用される

pHによって防腐力が変化するのが特徴

オーガニック化粧品に使用できるとされているため、ナチュラル系によく使用される

メチルパラべン

エチルパラべン

ブロピルパラべン

ブチルパラベン

パラベン(別名:パラオキシ安息香酸エステル)

最も広く使用される防腐剤で、抗菌性を示す濃度での安全性が高く、毒性も低い

フェノキシエタノール パラベンと並んで広く使用されるが、パラベンより抗菌力が弱いため配合量を多くする必要がある

揮発性あり

ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル とくに他の防腐剤で効果の出にくい真菌(カビ)に効果が高い
メチルイソチアゾリノン とくに海外製品によく使われるが、敏感肌の人は注意が必要

粘膜への使用は不可

ソルビン酸

ソルビン酸K(ソルビン酸塩)

バラ科の落葉高木樹木「ナナカマド」の未成熟果汁中に存在する成分

pHによって防腐力が変化するのが特徴

オーガニック化粧品に使用できるとされているため、ナチュラル系によく使用される

デヒドロ酢酸

デヒドロ酢酸Na(デヒドロ酢酸塩)

ブラシなどへの吸着が少なく、マスカラなどメイクアップ化粧品に使用される。

pHによって防腐力が変化するのが特徴

オーガニック化粧品に使用できるとされているため、ナチュラル系によく使用される

クロルフェネシン 化学合成によって得られる成分で、少量でも真菌(カビ)に効果が高い

ブラシなどへの吸着が少なく、マスカラなどメイクアップ化粧品に使用される

粘膜への使用は不可

 

化粧品に含まれる防腐剤以外で防腐効果を有する「その他の成分」

また化粧品には、防腐剤でなくとも、防腐効果を有する「その他の成分」があります。

表示名称 特徴 主な配合目的
エチルヘキシルグリセリン グリセリンの誘導体

保温効果の他、デオドラント効果やエモリエント効果もある

抗菌性も高く、1%以下でも防腐効果がある

保湿剤
ベンジルアルコール 香料成分として使用される

オーガニック化粧品に使用できるとされているため、ナチュラル系によく使用される

着香剤
ベンチレングリコール

(1,2-ペンタンジオール)

適度な保湿効果とともに防腐効果をもつ

単独で防腐効果を出すには2~4%程度の配合が必要

保湿剤
1,2-ヘキサンジオール ベンチレングリコールより防腐力が高め

配合が多いと皮膚への刺激が懸念される

単独で防腐効果を出すには1%程度の配合が必要

保湿剤
カプリリルグリコール 1,2-ヘキサンジオールより防腐力が高め

水に溶けにくく、エモリエント効果を有する

1%以下でも防腐効果がある

保温剤

エモリエント剤

カプリルヒドロキシサム酸 抗菌力に優れた天然由来成分として使用例が増え始めている キレート剤

 

化粧品の防腐剤フリーについてのルール

スキンケア用品

【防腐剤フリー】と書かれた製品には、ルール上「防腐剤」が入っていません。

ただし、前章のような主な配合目的が保湿剤やキレート剤などのその他成分は含まれている場合があります。

この場合でも防腐効果を有することに変わりはないため、刺激がないと過信するのは禁物です。

【防腐剤フリー】という表示だけでなく、しっかり成分表示を確認することが大切です。

 

表示例)

表示名称 意味
防腐剤フリー(防腐剤無添加) 化粧品のポジティブリストに該当する防腐剤が一切入っていない
防腐剤(パラベン)フリー パラベンは入っていないが防腐剤が入っている
メンペコ博士
ポジティブリストとは化粧品基準のなかで「(原則として禁止される中で)例外として許されるものを列挙した一覧」のことだよ

 

すべての化粧品に配合の制限がある主な防腐剤

化粧品は、使いつづけるうちに雑菌等が混入して繁殖し、中身を変質させてしまうリスクがあります。

そのため、安全に使いつづけるためには、防腐剤などの保存料が必要不可欠です。

化粧品に使用される防腐剤は、化粧品基準におけるポジティブリストによって、使用できる防腐剤およびその最大配合量(最大濃度)が厳密に決められています。

すべての化粧品に配合の制限がある成分(一部抜粋)
成分名 100g中の最大配合量(g)
安息香酸塩 合計量として1.0
ソルビン酸塩 合計量として0.5
デヒドロ酢酸塩 合計量として0.5
パラベン類 合計量として1.0
フェノキシエタノール 1.0

一般的に最大配合量が多く設定されているものほど多く配合しても安全な傾向があります。

配合基準が低いものほど、刺激が出やすい場合が多いので注意が必要です。

 

化粧品の種類により配合の制限がある主な防腐剤

防腐剤の中には、化粧品の種類や使用箇所によって配合が禁止されているものもあるので注意しましょう。

成分名 100g中の最大配合量(g)
洗浄系化粧品

粘膜に使用されることがない化粧品のなかで洗い流すもの

スキンケア、ベースメイクアップ

粘膜に使用されることがない化粧品のなかで洗い流さないもの

アイメイク、リップ

粘膜に使用されることがある化粧品

イソプロピルメチルフェノール 上限なし 0.1 0.1
塩化ベンザルコニウム 0.05 0.05
トリクロロカルバニリド 0.3 0.3
ヒノキチオール 0.1 0.05
ジンクピリチオン 0.1 0.01 0.01
ピロクトンオラミン 0.05 0.05 配合禁止
ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル 0.02 0.02 0.02
メチルイソチアゾリノン 0.01 0.01 配合禁止

 

以上です。

ぜひ化粧品を購入するときの参考にしてください。

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ありがとうございました。

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